超ホモ・サピエンス日記サテライト。

このブログはノンフィクションです。

恥ずかしさの正体。

「恥ずかしい」と感じる時、実際にどんな感情が、うまれて、

「恥ずかしい」そんなふうに、かんじるのだろうか?

 

頬を赤らめたり、心臓がドキドキしたりすると言うことは

一体ぜんたい、肉体はなにをあらわしているのか。

 

思い出してみよう。

まだ自分が青かった頃の、感情と言うものがまだ、命名されるまえには。

 

もしもそれが可能ならば、それをそのまま分析などせず、身を任せていたものだ。

(まあ、無理だけど)

 

私は、とてもシャイな人間で、あまり存在がばれたくない。

というより、「私がどんな人間か」がばれたくないというよりも、もっと過剰で、

「私がこの世に存在している事実が、世界にばれたくない」っていうかんじ。

 

秘密なんですよ(笑)トップシークレット。

  

それって、なんでかな?

 

たぶん、ただただ、恥ずかしいから。

 

多分怖いっていうのとはちがう。わたしは、なんにも、こわくない。

 

かつて、樋口可南子さんがヌード写真集を出されたとき「女優をやっていると、裸を見られることよりも、恥ずかしいことがある」とおっしゃっていました。私は、それをときどき考える。恥ずかしいって。恥ずかしいって、本当に、どういうことなんだろう。

 

私が、20歳ぐらいの頃、とても美しい人に出会った。

あるバンドの飲み会に、私はなぜか紛れ込んでいた。

そのバンドのヴォーカルさんが、非常にカリスマ的な人気がある人で、そして且つルール違反をする人で、LIVEの後の打ち上げにグルーピーたち(予備軍含め)を全員、呼んで女の園の中でベロベロに酔っ払って、一番気に入った子(複数の場合あり)をお持ち帰りするのだ。彼も、眺めていて色々考えさせられる人だったが、今日は別の人の話をしよう。

 

彼女はとても美しい人だった。ニット・キャップを目深に、それこそ文字通り鼻の下まで目深にかぶっていた。それでも、その輝くような口元を隠すことが出来ずに、私はすぐに気がついた。色は、抜けるように白く、身長はそこそこ。

華奢な肩とリストバンドとGショックが手首の細さを、より強調していた。

f:id:yukisiratori:20160131125200p:plain(今をときめくカーラの姉、ポピーデルヴィーニュ。はじめてみたときビックリした。彼女はこんな感じのひと)

 

「わたし、おねえちゃんと大阪で古着屋やってるの」

彼女は、か細くて、消え入るような、それでいて美しい声で、言った。

 

お姉ちゃんも色が白くてとても綺麗な人なんだけど、体を鍛えていて、すごくカッコいい感じのひと。おねえちゃんは、そうだなどうだろう。女子プロとかで女子の歓声を浴びそうなタイプ。むかし昔のおはなしだけど、キューティー鈴木さん。それ以外にも美しい人がプロレス界っていたのよね。人気商売だから。ダンプ松本さんとかも人気あった。うん、この人を金髪にして色を真っ白にした感じがお姉ちゃん。

http://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/2/fc9cfbedb345e97cb0c574f8a91dbfbf7cfe05b7.26.2.2.2.jpg?thum=53

あ、今調べたら、キューティー鈴木って脱がされたのか。知らなかった。

http://s-bellkochan.com/wp-content/uploads/2014/07/21a7919f7261589a595edeb6f9ee249e.jpgアイドル顔ですね。

ビューティーペア、クラッシュギャルズなどとスーパー人気を誇るスターがいた頃からこのあたりまでは、とても人気のあるスポーツ(?)だったようです、かつての女子プロレスと言うのは。私は全くよく分かりません。ただ私は新体操をやっていて、購読していたスポーツ雑誌にキューティー鈴木さんが出てて、「あらーすごく可愛い人だわ~ん」と思っていた。可愛いと大変だよね。いろいろね。いじめられたりするんだよね。

 

あ、また脱線した。

 

戻ると、彼女の美しい顔を垣間見て、びっくりして「どうしてそんなに美しい顔を隠しているの?」と彼女に聞いた。もっとよく見たかったから。

そうしたら「やめて。私、この顔大嫌いなの。整形したいくらいなの」

彼女は言った。

 

私はビックリした。

彼女の友人たち(女性)は、自分の彼氏に彼女を紹介したりすると、みな彼女に夢中になってしまうそうで、そうして、彼女は友達全員に嫌われるのだそうだ。

「友達が、私の事を見る顔がどんどん変っていって、そのうち憎まれるようになるの」ぽつぽつと、淡々と、話した。

 

私は、すごくはらわたが煮えくり返ったんだけど、同時に彼女の悲しみが伝わってきて、なんともいえない気分になって、多分すごく悲しくなった。

 

彼女が好きだな。そう思った。

 

お姉さんが、私をすごく気に入ってくれて、3人でずっと飲んでた。初めて会ったけど、2人ともとても大人でやさしくて、こんな素敵な人たちが、なんであんな阿呆のバンドの打ち上げに居るんだろうと思ってた。

 

「妹がね、彼(バンドのボーカル)の大ファンなの。だから今日はわざわざ一年も前から計画して、お店を閉めて来たんだ。私は妹の用心棒なの。あの子は私が守る」

 

お姉ちゃんも好きだと思った。

 

彼女の事をそのボーカルの男に、「ねえねえ」って呼んで紹介しようとしたら、彼女は逃げた。すごく恥ずかしそうに。「ちょっと離れた所でみるだけでいいの」と言った。

 

私には余りそういうことがなかったから、すごく驚いた。繊細さってブルブルするようなことなんだと思って、それを手の中で感じた。手を握っていたのだ。彼女は本当に彼が好きなんだと思ってちょっと感動した。

 

彼女はほんとうに震えていた。

 

好きって、こういうことなんだ・・・

 

いま探してみたけれど、彼女とおねえちゃんと3人で取った写真がない。いつの間にかなくしてしまったのだ。二人は左右から、私にkissをしていた。私は笑いながら、目を閉じていた。今でも目を閉じるとはっきりとその写真が目に浮かぶ。当時のスナップなんて画像が良くないのに、ほんとうに美しい写真だった。

 

私は、朝方、新宿駅の長距離バスターミナルまで、二人を送っていった。

たしか連絡先を交換したと思う。「手紙書くね」って言ったと思う。

「大阪に来たら、必ずアメリカ村だからね、絶対来てね」と言われた。

 

最後に2人と抱き合って、バスを見送っていた。

私は、私が、もう彼女たちに会えない事を、そして会わない事を、そして手紙も書かない事を知っていた。彼女たちがだいすきだと思った。夢みたいだった。

 

バスを見送っていた。笑いながら手を振っていた。

バスが見えなくなった頃、私は多分泣いていたと思う。

なんだか、泣けて泣けて、しかたがなかった。

なんで涙が出てくるのか、そのときの私にはわからなかった。ただ、泣いていた。

 

嘘みたいな、ほんとうのおはなし。

 

www.ted.com

 

TEDはときどき見る。面白いものが結構あると思う。

内向的な人は、特に日本人には結構いると思う。

恥ずかしいというだけではなく、自分を開くのが風土的に苦手なのだ。

でも、開かれていないものは時に風通しが悪いので、ときどきでもいいから、安全地帯で、開いて欲しいと思う。人目を気にせずに、風を通して、虫干しして、太陽に当てたりして、悪いものが増殖しないように。

 

そこに信頼できる他者がいるのも素敵だよね。

 

私は、好きって言えません。言ったこともありません。

もしも会うことが出来たなら、きっと、私を見ただけで伝わるのに…

それだけで、きっと伝わるのに…